白いあの子、昔は良かったのに

私のオキニの髪の毛がある。

 

それは前髪の中に紛れている真っ白な白髪。

 

まだ伸びきっていないころから、こいつは他と一味違うぞと目をつけていた。古参勢である。

 

しかし先日悲しいことが起こった。

 

もはや昔のようなファンとの近い距離感はなく、すっかり伸びてもう手の届かないところにまで登っていってしまってから興味を失い、見てなかったのが間違いだった。

 

まるで植物のようにただ伸びたそれは、存在しない支柱を沿って回るように成長していたのだ。

 

要するに捻転している。

 

まさかのことだった。

 

捻転する毛は毛穴の形が変だから、通り道で癖がついて伸びるため変な形に育つのかと思っていたのだが、私は途中までまっすぐと伸びるあの若き白い毛をしっかり見ている。

 

つまり後天的に渦巻いてしまったのだ。

 

さっぱり理屈が分からない。考えられるのは、私が寝ている間に勝手に髪の毛の10%くらいを細い棒に巻きつけてカールをかける謎の人物が毎夜家に忍び込んでいることになるが、そんな奴が存在するはずもない。

 

誰か教えてください。大マジで。